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生地の最小ロットは、在庫色と別注染色で何が違うか
3色で合計300m欲しいとき、「最低300m」という回答だけでは発注量が決まりません。生地全体なのか、1色ごとなのか、加工1回なのか。まず数量の対象を確かめます。
必要な数量を、色ごとに書く
Tシャツ用の綿天竺を、3色それぞれ100m欲しいとします。見積にある「最低300m」が1色ごとの条件なら、発注は計900mです。在庫の色を組み合わせて買える場合とは、同じ300mでも意味が変わります。これは違いを説明するための架空の数量で、日本の一般的な最低数量ではありません。
数量の横に「合計」「1色ごと」などの対象を書いてもらいます。数字だけを並べた比較表では、必要以上の発注に気づけないことがあります。
- 1生地を特定する:編み方、幅、重さ、仕上げ
- 2在庫色を買う:カットか反物か、必要量があるか
- 3別注で染める:色ごとの最低数量と納品量を聞く
依頼の分かれ方を示した図です。工程順や、反物1本の数量を示すものではありません。
在庫色は、買い方と残量を確認する
STYLEMの公開注文案内では、カット注文と反物注文を分けています。[1] 自分が選んだ生地でも同じ条件で買えるか、対象品の注文条件を確認する必要があります。
品番、色番、必要な長さを伝え、カットか反物か、在庫量と請求数量の基準を聞きます。色見本があることと、必要量が確保されていることは別です。補充の見込みや、後日の納品が別の染色ロットになる可能性も確認しておきます。
別注色は、同じ生地の仕様で比べる
綿天竺であれば、混率、編み方、有効幅、目付、仕上げを特定してから色の条件を比べます。重さや仕上げが違う生地を、色が似ているだけで同じものとして扱わないようにします。
ニット製品を扱うTaniseniのFAQには、色別のロットと生地重量の関係について同社の説明があります。[2] 織物や、ほかの工場にも共通する最低数量ではありません。依頼先には、色ごと、生地仕様ごと、加工1回ごとのどこに条件が付くのかを聞きます。
| 依頼する段階 | こちらから伝えること | 仕入先に確認すること |
|---|---|---|
| 在庫生地 | こちらから伝えること品番、色番、必要な有効長 | 仕入先に確認することカットか反物か、在庫量、請求する長さ |
| 別注染色 | こちらから伝えること生地仕様と色ごとの必要量 | 仕入先に確認すること生産の単位、1色の最低数量、予定納品量 |
| 整理加工 | こちらから伝えること必要な仕上げと見本 | 仕入先に確認すること加工の最低数量、幅・重さ・使える量への影響 |
| 裁断・縫製 | こちらから伝えること型、サイズ内訳、色別の枚数 | 仕入先に確認すること製品の最低枚数、生地使用量を計算する担当 |
kg、m、枚を、条件なしで換算しない
染色はkg、生地購入はm、縫製は枚で回答されることがあります。対応させるには、有効幅、目付、裁断の配置に加え、縮み、不良、加工ロスの見込みをそろえ、誰が使用量を計算するか決めます。
重さを長さに直すだけでは、良品のTシャツが何枚できるかは決まりません。計算に使った条件を回答に残してもらい、不明なところを一般的な換算値で埋めないようにします。
発注前に、数量と承認条件を並べる
在庫色と別注色を、同じ生地仕様、引渡し条件、希望日で見積もってもらいます。開発費、試作、数量の増減許容と請求基準も残します。単価が下がっても、買う量が増えれば初回の支出は変わります。
色と風合いを何で承認するか、量産のどの見本を確認するか、再注文で何を参照するかを決めます。ニッセンケンの試験案内でも、染色堅ろう度と寸法変化は別の確認です。[3] 必要な試験と合格条件は用途に応じて選びます。色見本の承認だけで、縮みや洗濯への適性まで決まるわけではありません。
仕入先への質問例
確認文面を開く
Tシャツ用の綿天竺を検討しています。 品番・混率・編み方: 有効幅・目付・仕上げ: 色ごとの必要な長さ、希望日: 在庫色と別注色を分けて見積をお願いします。 各案の注文単位、1色の最低数量、予定納品量、請求基準を教えてください。 縫製に使える枚数は誰が、どの条件で計算しますか。 見本の承認、数量の増減、再注文の条件と、未確認事項も記載してください。 仕向地:
出典
- STYLEM — Ordering guide
公開注文案内のカット注文・反物注文の区別を確認。対象品の在庫・価格・適合性は未確認。
- Taniseni — Production flow and FAQ
ニット製品メーカーの色別ロットと生地重量の説明を確認。同社の数量を日本全体の最低数量には用いていません。
- Nissenken — Textile testing
染色堅ろう度・寸法変化・素材試験の公開説明を確認。全製品共通の合格値を示す資料ではありません。