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木材の含水率は、どの時点・場所の値で比べるか

内装部材に使う乾燥スギ材でも、出荷時の含水率だけで着荷後の状態は決まりません。ロット、測定位置、方法、保管の経過を対応させて数値を比べます。

目次

  1. 同じ百分率でも、確認した対象が違う
  2. 数値と一緒に、測定方法を残す
  3. 部材と測定位置の選び方を、先に合意する
  4. 出荷、着荷、使う場所を分ける
  5. 測定値が違うときの対応まで決める
  6. 仕入先への質問例

同じ百分率でも、確認した対象が違う

内装の木工部材に使う乾燥スギ材の見積が、どちらも「含水率12%」だったとします。一方は測定位置が不明な出荷時の水分計の値、もう一方は保管後に採った試料の値です。説明用の架空の記録で、推奨する目標値や、いずれかの適合を示すものではありません。

何を、いつ、どう測った数字かを聞きます。米国森林局Wood Handbookの公式要旨でも、周囲の空気との水分の平衡に向けた変化と、乾燥・取扱い・保管の重要性を説明しています。[2] 「人工乾燥材」という名称だけでは、足りない検査記録は埋まりません。

測定値に、品物・位置・時点を添える
測定値に、品物・位置・時点を添える AA D · AR · A 123
  1. 1測る部材と、測定位置を特定する
  2. 2各測定値に、時点・方法・機器・設定を残す
  3. 3出荷と着荷の記録に、取扱い・保管の経過を対応させる

Aは部材の識別、Dは出荷時、Rは着荷時の記録を示す例です。位置の印は採取計画ではなく、電極の深さや含水率の合格値も指定していません。

数値と一緒に、測定方法を残す

オレゴン州立大学の資料は、全乾法と、電極を使う方式・誘電方式などの水分計を区別し、読み値に影響する要因を説明しています。[1] 水分計の値と全乾法の結果を、百分率が同じだからというだけで同じ条件とは扱いません。

たとえばケット科学研究所のHM-540の仕様には、高周波容量方式と機種固有の条件が記されています。[3] 対象材で使う機器と説明書、樹種・密度、厚さ、温度等の扱い、機器の確認記録を聞きます。別の機種や基準試料での精度を、今回の測定へそのまま当てはめないようにします。

部材と測定位置の選び方を、先に合意する

ロットと部材の識別、部材のどこで測るか、必要に応じた測定深さやセンサの当て方を記録します。選んだ部材・位置で納入材をどう確認し、ばらつきをどう残すかを、方法の中で明らかにします。

今回のスギ材なら、寸法、材料、用途に合う採り方と測定計画を仕入先へ提案してもらいます。説明のない平均だけにせず、その計画に必要な個々の値と範囲を残します。この記事で試料数や電極の標準深さを一律に定めることはしません。

同じ条件で読める、含水率の記録
記録の対象数値と一緒に残すこと受入前に確かめること
材料数値と一緒に残すこと樹種、製品、寸法、ロット、部材の識別受入前に確かめること出荷と着荷で、同じ材料を確認しているか
方法数値と一緒に残すこと測定法・機器、関連する設定、機器の確認受入前に確かめること方法を対応させられるか、差をどう解決するか
位置数値と一緒に残すこと選んだ部材、測定位置、深さや当て方受入前に確かめること今回の納入材のばらつきを確認できるか
時点と条件数値と一緒に残すこと日時、出荷・着荷の段階、必要な温度・保管情報受入前に確かめること取扱い・保管条件の違いがあるか
判断数値と一緒に残すこと合意した基準、例外、受入の担当受入前に確かめること調査や基準となる測定が必要なのはどれか

出荷、着荷、使う場所を分ける

同大学の資料は、乾燥後の木材も水分を吸放出して寸法が変わることを説明しています。[1] 想定する室内環境を伝え、輸送、包装、保管でどう保護し、何を記録するかを決めます。出荷時の値だけで、違う保管を経た後の寸法は予測できません。

着荷後のどの時点で検査するか、使うまでどこで保管するか、加工・施工前の調整が必要かを誰が確認するかも決めます。順応に必要な期間を一律に置かず、値が違えば、原因を決めつける前に材料の識別、方法、条件を照合します。

測定値が違うときの対応まで決める

製品と用途に応じた含水率の基準と測定計画を、技術を担う関係者と決めます。結果が違った場合は、特定した材料を保持して記録を照合し、必要なら合意した基準方法や専門家の評価へ進む、という対応も合意しておきます。

含水率は仕様の一部です。寸法、等級、欠点、仕上げ、用途は別に要件を残します。含水率だけで構造用途への適合、植物検疫、輸入可否が決まるわけではなく、品目と仕向地に対応する根拠が必要です。

仕入先への質問例

確認文面を開く
製品:内装の木工部材に使う乾燥スギ材
寸法・等級・数量・仕向地・使用環境:
含水率の基準案と、受入を判断する段階を教えてください。
ロット・部材の識別、採る位置、方法・機器、設定と確認記録を提示してください。
個々の測定値とばらつきはどう記録しますか。
出荷・着荷・使用前の調整時の確認を分けてください。
包装・保管の担当と、結果が違うときの対応を確認したいです。
希望日:
質問例を保存 ↓

出典

  1. Oregon State University Extension — Wood and moisture relationships

    水分交換と測定方法・影響要因の公開説明を確認。例示の目標値や樹種表を今回の製品基準へ転用しません。

  2. US Forest Service — Wood Handbook chapter 13, 2021

    乾燥・取扱い・保管と水分管理に関する章の公式要旨を参照。個別製品の含水率基準には用いていません。

  3. Kett — Wood Moisture Tester HM-540

    高周波容量方式と機種固有の仕様条件を確認。水分計の選定・校正確認は未実施。

品物、仕向地、まだ決まっていないことをお知らせください。見本や、途中の仕様書から相談できます。

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