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油剤のPDSとSDSは、それぞれ何を読む資料か

製品資料で提案する油剤を比べ、安全資料で取扱いの情報を読みます。どちらも見積の品物へ対応させ、設備への適否と納品条件の判断へつなげます。

目次

  1. SDSが添付されても、比較は終わらない
  2. PDSでは、性能と数値の意味を読む
  3. SDSでは、安全・取扱いの情報を読む
  4. 資料で残った問いを、見積へ返す
  5. 設備の問いを解き、供給の参照先を残す
  6. 仕入先への質問例

SDSが添付されても、比較は終わらない

たとえば、潤滑油の見積を二つ受け取り、一方には製品資料、もう一方には安全データシートだけが添付されていたとします。どちらも役立つ資料ですが、答えられる問いは違います。見積を同じ条件で比べるには、足りない資料を求めます。

最初に、メーカー、正式な製品名、グレード、見積の品物を特定します。添付資料も、その製品、対象市場、版や発行日へ対応させます。Shellのカタログ案内は技術資料と安全資料を分け、国と言語の選択を案内しています。[3] 似た訳名や同じブランド群だけでは、提案するグレードは決まりません。

PDSでは、性能と数値の意味を読む

PDSは製品データシートで、メーカーによっては技術データシート、TDSと呼びます。用途、性状、試験条件、単位、明記された承認や推奨を読みます。「規格に関する記載」をすべて設備メーカーの正式承認へ言い換えず、元の表現と対象を残します。

たとえば、出光のFS-ZD2の製品資料は、用途、代表性状、取扱いの注意を分け、該当する油種のSDSも案内しています。[1] 性状・性能の記載には条件があり、代表値をそのまま納品ロットの合意した限度へ移さない理由が分かります。どの値、許容範囲、根拠を発注条件にするかは、供給側へ伺います。

資料は候補を絞る助けになりますが、一つの条件の値ですべての設備・運転条件を判断することはできません。用途と設備の要件も比較に添えます。必要な特性の記載がなければ、適合と扱わず、該当する根拠を依頼します。

SDSでは、安全・取扱いの情報を読む

出光はSDSを製品の安全な管理のための情報と説明し、危険有害性、物理的化学的性状、取扱い、保管、緊急時の処置などを記載項目に挙げています。[2] 提案する製品と仕向地に適用する現行資料を、受入側に必要な言語で求めます。実際の取扱いは、関係する担当がその資料を使って合わせます。

物理的な性質の情報は、両方の資料に載ることがあります。SDSに性状が載っていても、性能比較の全項目、ロット成績書、設備の承認を示すわけではありません。問いと、それに答えられる根拠を対応させて読みます。

同じ見積の油剤へ、役割の違う資料を結ぶ
同じ見積の油剤へ、役割の違う資料を結ぶ123
  1. 1製品資料:性状と、記載された性能・推奨の範囲
  2. 2安全資料:取扱いと製品管理に使う情報
  3. 3合意した供給:品物、要件、納品、記録を特定する

線は資料と一つの提案の対応を示し、資料同士が代わりになることは示しません。供給の記録は相談の例であり、一律に必要な追加証明書ではありません。

資料で残った問いを、見積へ返す

次の表で足りない情報を特定し、具体的に依頼します。交換候補を比べる場合は、続いて関連記事で適合性と設備側の判断へ進みます。

油剤の提案に、どの根拠が足りないか
知りたいこと求める根拠区別しておくこと
どの製品か求める根拠メーカー、正式名・グレード、供給の参照先、市場、資料日付区別しておくことブランド群や似た訳名との違い
性能の何を比べるか求める根拠PDS・TDS、条件、単位、承認・推奨の原文区別しておくこと代表性状と、納品で合意する限度
どの取扱い情報か求める根拠該当する現行SDSと、受入側に必要な言語区別しておくこと性能の優劣や、その機械の使用承認
その設備で使えるか求める根拠設備の要件、供給側・技術担当の回答区別しておくこと資料の添付と、交換候補の採用
何を受け取るか求める根拠合意した品物・規格、数量、包装、必要な記録区別しておくこと一般のカタログと納品ロットの記録

設備の問いを解き、供給の参照先を残す

シールなどの材料が関わる場合、MobilのFAQは設備やシールの供給側へ個別の推奨を聞くよう案内しています。[4] 正式な候補製品と条件を添えて質問します。SDSがあるだけで用途への適否は決まらず、この記事は切替の方法を指定するものでもありません。

提案を採用したら、品物の識別、合意した要件、判断に使った資料を発注と一緒に残します。似た製品名へ見直しなく置き換えず、関係する変更を連絡してもらいます。調達の相談には、現在と候補の製品参照先、設備の指定、仕向地、資料を読んでも残った問いをお知らせください。

仕入先への質問例

確認文面を開く
メーカー、正式な製品名・グレード、見積の品物の参照先:
設備、用途、必要な性能・指定の参照先:
仕向地と、必要な資料の言語:
該当するPDS・TDSと現行SDSを、版・日付と一緒に示してください。
承認・推奨の記載ごとに、対象の範囲と根拠を示してください。
どれが代表値で、何を供給の要件として合意するか:
設備・シール供給側や技術担当へ回答を求めること:
数量、包装、受入地点、納品で必要な記録:
評価した提案との差、見直しが必要な変更:
質問例を保存 ↓

出典

  1. Idemitsu — Lubricant product information: Daphne Dynadraw FS-ZD2

    PDF1〜2ページの用途・代表性状・該当油種のSDSの案内を確認。資料日付2021-07-07。数値や適合性を記事へ転用せず、現在の提案として扱いません。

  2. Idemitsu — SDS download

    SDSの目的と記載情報の説明を確認。安全情報と性能比較の役割を分ける根拠に使用し、仕向地の法的適否は判断しません。

  3. Shell — Lubricant data centre

    カタログの案内から製品選択、国・言語、技術資料と安全資料の区別を確認。別市場の資料を今回の提案へ適用するものではありません。

  4. Mobil — Industrial products FAQ

    PDS・SDSの提供とシール・材料の適合性の項目を確認。設備・シール供給側へ個別の推奨を聞く根拠で、交換の承認ではありません。

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