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接着剤は、強度の数字だけで比較できるか

強度の結果には、被着材、表面、硬化・養生条件、試験方法も添えます。その上で、実際の接合部に何の根拠が必要かを相談します。

目次

  1. 部品の、実際に接着する二つの面から始める
  2. その数字は、どの試験の結果か
  3. 「すぐ固まる」を、養生の記録の代わりにしない
  4. 接合部を評価し、採用した条件を発注へ残す
  5. 仕入先への質問例

部品の、実際に接着する二つの面から始める

たとえば、設備カバーへ小さな金属タブを接着する候補を選ぶとします。一方の提案は裸の金属試験片の強度、もう一方は異なる被着材のデータです。大きい数字だけでは、塗装済みの完成部品にどちらが合うかは決まりません。

両方の材質・グレード、接着剤が触れる表面、接合部の図面、使用条件を特定します。セメダインの選定解説も、被着材、目的、接合部の設計、環境、作業条件を挙げています。[1] 塗装や表面処理も、この説明に含めます。下地の金属名だけでは、実際に接着する面が分かりません。

図面の版や代表的な部品の参照先を添え、その接合部に何を求めるかを伝えます。今回の問いは、提案の根拠が実際の組立を表すかです。カタログの数字から安全な使用荷重を決める相談ではありません。

その数字は、どの試験の結果か

スリーボンドは引張せん断とT型はく離を別の試験として示し、3TSには独自に定めた試験も含むと説明しています。[2] 方法名と版、試験片の形、単位、測定環境を数値と一緒に残します。異なる試験の結果は、答えている問いも違います。

スリーボンドのテクニカルニュース102号では、被着材別の比較に、硬化条件、試験法、材料破壊の注記を添えています。[3] 数字の隣に残す情報の実例です。何が壊れたか、その観察を報告書で識別できるかも伺い、最大の数値だけで候補を並べないようにします。

強度の数字を、条件の分かる接着試験片へ結ぶ
強度の数字を、条件の分かる接着試験片へ結ぶ123
  1. 1接合部:両方の被着材と、接着剤に触れる面を特定する
  2. 2養生:製品に応じた硬化と、測定までの時間を残す
  3. 3測定:荷重の方法、結果、破壊の観察を一緒にする

重ねた板と引張りの矢印は、引張せん断を相談する概念図です。縮尺、接合寸法、硬化の方法、荷重限度、承認を指定していません。

「すぐ固まる」を、養生の記録の代わりにしない

報告した試験片を、どう準備して硬化・養生したかを伺います。セメダインは可使時間、セットタイム、指触乾燥などを分けて説明しています。[1] これらの記載を、強度測定までの条件の代わりにはしません。

製造側には、提案する接着剤を手元の工程で塗布・硬化できるかという問いもあります。その製品と接合部に合う条件を、接着剤の供給側に提案してもらいます。試験で表面処理、接着層の厚さ、硬化の方法を基準データから変える場合は、技術担当が照合する差として残します。

実際の組立に使う根拠を比べる
提案に添えること予定する部品を示す供給側へ特定を求める
材料と表面予定する部品を示す両方のグレード、塗装・仕上げ、接合部の参照先供給側へ特定を求める試験の被着材・前処理と、実部品との差
塗布と硬化予定する部品を示す使える工程、接着部の隙間、取扱いの順序供給側へ特定を求める製品に応じた提案と、試験片の硬化・養生記録
強度の結果予定する部品を示す荷重の方向と、接合部に求める機能供給側へ特定を求める方法・版、形状、単位、測定環境、破壊の観察
使用中の評価予定する部品を示す実際の温度、接触するもの、関係する期間供給側へ特定を求める追加する接合部の評価と採用判断

接合部を評価し、採用した条件を発注へ残す

設計・品質担当と供給側で、代表する部品、評価条件、認める基準を合わせます。初期の強度と、関係する使用環境を経た後の性能は別の問いです。試す前に、何を観察し、誰が判断するかを残します。

評価後は、採用した接着剤、部品・図面、表面の前処理、合意した工程を発注と一緒に残します。塗装、接着剤のグレード、接合部、硬化工程を変える場合は、評価した基準への影響を見直してもらいます。

調達の相談には、接着する部品の参照先、仕向地、提示されたデータでは分からないことをお知らせください。実際の面と条件に結び付いた提案を受け取り、残る技術の問いを明らかにするための相談です。

仕入先への質問例

確認文面を開く
接着する部品、図面の版、接合部に求める機能:
両方の材料グレード、塗装・仕上げ、実際の接着面:
提案する接着剤のメーカー・製品・グレード:
結果を測った被着材と、表面の前処理を特定してください。
試験法・版、試験片の形、単位、測定環境:
試験片の硬化条件と、測定までの養生:
破壊の観察と、提示した根拠で分かる範囲:
使える塗布工程、接合部の隙間、取扱いの順序:
使用環境、提案する部品評価、基準、技術判断する担当:
評価した組立との差、見直しが必要な変更:
質問例を保存 ↓

出典

  1. Cemedine — Reading adhesive catalogue performance

    選定、硬化性、接着特性を確認。被着材・用途・接合部・条件、時間の種類、試験と破壊状態の区別を参照。硬化条件や設計強度は転用しません。

  2. ThreeBond — 3TS testing standards

    3TSの定義と、引張せん断・T型はく離の試験の区別を確認。リンク先の動画や規格全文を読了したものではありません。

  3. ThreeBond Technical News 102 (2023-07-01)

    PDF4ページ、3-3節・表3と注記を確認。被着材、硬化条件、方法、材料破壊の注記を数値と併記した例。製品の優劣、温度、時間、強度を推奨しません。

品物、仕向地、まだ決まっていないことをお知らせください。見本や、途中の仕様書から相談できます。

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