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接着剤は、強度の数字だけで比較できるか
強度の結果には、被着材、表面、硬化・養生条件、試験方法も添えます。その上で、実際の接合部に何の根拠が必要かを相談します。
部品の、実際に接着する二つの面から始める
たとえば、設備カバーへ小さな金属タブを接着する候補を選ぶとします。一方の提案は裸の金属試験片の強度、もう一方は異なる被着材のデータです。大きい数字だけでは、塗装済みの完成部品にどちらが合うかは決まりません。
両方の材質・グレード、接着剤が触れる表面、接合部の図面、使用条件を特定します。セメダインの選定解説も、被着材、目的、接合部の設計、環境、作業条件を挙げています。[1] 塗装や表面処理も、この説明に含めます。下地の金属名だけでは、実際に接着する面が分かりません。
図面の版や代表的な部品の参照先を添え、その接合部に何を求めるかを伝えます。今回の問いは、提案の根拠が実際の組立を表すかです。カタログの数字から安全な使用荷重を決める相談ではありません。
その数字は、どの試験の結果か
スリーボンドは引張せん断とT型はく離を別の試験として示し、3TSには独自に定めた試験も含むと説明しています。[2] 方法名と版、試験片の形、単位、測定環境を数値と一緒に残します。異なる試験の結果は、答えている問いも違います。
スリーボンドのテクニカルニュース102号では、被着材別の比較に、硬化条件、試験法、材料破壊の注記を添えています。[3] 数字の隣に残す情報の実例です。何が壊れたか、その観察を報告書で識別できるかも伺い、最大の数値だけで候補を並べないようにします。
- 1接合部:両方の被着材と、接着剤に触れる面を特定する
- 2養生:製品に応じた硬化と、測定までの時間を残す
- 3測定:荷重の方法、結果、破壊の観察を一緒にする
重ねた板と引張りの矢印は、引張せん断を相談する概念図です。縮尺、接合寸法、硬化の方法、荷重限度、承認を指定していません。
「すぐ固まる」を、養生の記録の代わりにしない
報告した試験片を、どう準備して硬化・養生したかを伺います。セメダインは可使時間、セットタイム、指触乾燥などを分けて説明しています。[1] これらの記載を、強度測定までの条件の代わりにはしません。
製造側には、提案する接着剤を手元の工程で塗布・硬化できるかという問いもあります。その製品と接合部に合う条件を、接着剤の供給側に提案してもらいます。試験で表面処理、接着層の厚さ、硬化の方法を基準データから変える場合は、技術担当が照合する差として残します。
| 提案に添えること | 予定する部品を示す | 供給側へ特定を求める |
|---|---|---|
| 材料と表面 | 予定する部品を示す両方のグレード、塗装・仕上げ、接合部の参照先 | 供給側へ特定を求める試験の被着材・前処理と、実部品との差 |
| 塗布と硬化 | 予定する部品を示す使える工程、接着部の隙間、取扱いの順序 | 供給側へ特定を求める製品に応じた提案と、試験片の硬化・養生記録 |
| 強度の結果 | 予定する部品を示す荷重の方向と、接合部に求める機能 | 供給側へ特定を求める方法・版、形状、単位、測定環境、破壊の観察 |
| 使用中の評価 | 予定する部品を示す実際の温度、接触するもの、関係する期間 | 供給側へ特定を求める追加する接合部の評価と採用判断 |
接合部を評価し、採用した条件を発注へ残す
設計・品質担当と供給側で、代表する部品、評価条件、認める基準を合わせます。初期の強度と、関係する使用環境を経た後の性能は別の問いです。試す前に、何を観察し、誰が判断するかを残します。
評価後は、採用した接着剤、部品・図面、表面の前処理、合意した工程を発注と一緒に残します。塗装、接着剤のグレード、接合部、硬化工程を変える場合は、評価した基準への影響を見直してもらいます。
調達の相談には、接着する部品の参照先、仕向地、提示されたデータでは分からないことをお知らせください。実際の面と条件に結び付いた提案を受け取り、残る技術の問いを明らかにするための相談です。
仕入先への質問例
確認文面を開く
接着する部品、図面の版、接合部に求める機能: 両方の材料グレード、塗装・仕上げ、実際の接着面: 提案する接着剤のメーカー・製品・グレード: 結果を測った被着材と、表面の前処理を特定してください。 試験法・版、試験片の形、単位、測定環境: 試験片の硬化条件と、測定までの養生: 破壊の観察と、提示した根拠で分かる範囲: 使える塗布工程、接合部の隙間、取扱いの順序: 使用環境、提案する部品評価、基準、技術判断する担当: 評価した組立との差、見直しが必要な変更:
出典
- Cemedine — Reading adhesive catalogue performance
選定、硬化性、接着特性を確認。被着材・用途・接合部・条件、時間の種類、試験と破壊状態の区別を参照。硬化条件や設計強度は転用しません。
- ThreeBond — 3TS testing standards
3TSの定義と、引張せん断・T型はく離の試験の区別を確認。リンク先の動画や規格全文を読了したものではありません。
- ThreeBond Technical News 102 (2023-07-01)
PDF4ページ、3-3節・表3と注記を確認。被着材、硬化条件、方法、材料破壊の注記を数値と併記した例。製品の優劣、温度、時間、強度を推奨しません。