MANUFACTURING / JAPAN SOURCING
ケーブル加工の見積は、コネクタ名だけで頼めるか
同じハウジングでも、同じケーブルとは限りません。端子の対応が分かる図面、線材と寸法、完成品を受け入れる検査条件をそろえて依頼します。
同じ両端でも、中の接続は写真に写らない
両端に同じハウジングが付いたケーブルの写真を送り、追加製作を依頼する場面を考えます。供給者から同じハウジングの提案が来ても、どの端子同士がつながるか、長さをどこから測ったか、シールドをどう処理したかは写真だけでは分かりません。これは注文を考える仮例で、実際の配線を勧めるものではありません。外側が合うという判断を先にせず、製作する仕様を図面へ残します。
線材、定尺に切った線、端末加工したケーブル、分岐や表示・保護部材を含むハーネスのどこまでを頼むかを伝えます。用途、仕向地、数量、使用環境も添えます。機器とコネクタの該当資料から仕様を決めます。差し込めても、意図した回路へつながるとは限りません。
両端の名前と、端子を見る向きを決める
両端をAとBと呼び、ハウジング、コンタクト、相手側の正式な型式を、必要な末尾記号まで示します。図面が嵌合面などどちら側から見たものかを明記し、メーカー図面のキーやラッチと端子番号を対応させます。写真を頭の中で裏返して、番号を推定しないようにします。
必要なA側とB側の接続を端子番号で一つずつ指定し、未接続の端子、分岐、接続箇所、シールドの端末処理も記載します。線の色は識別を助けますが、接続を定める唯一の情報にはしません。見本と図面に差があれば、製作前に解消します。古い見本や識別のない略図で、確定した仕様を無断で置き換えないようにします。
- 1A側:正式なコネクタと、端子の識別を示す
- 2接続:この仮例はA1–B3、A2–B2、A3–B1
- 3B側:同じ番号同士と決めず、対応を残す
電子部品を含まない架空の3芯組立品の論理的な接続図です。端子位置は読みやすく並べたもので、実物の嵌合面ではありません。実在コネクタの端子配列や通電の指示には使えません。
線材を指定し、長さの起点を図へ入れる
電線・ケーブルの仕様、導体のサイズと構成、絶縁、必要な対よりやシールド、使用環境の要件を伝えます。代替する案があれば型式や仕様を示してもらいます。色と外径だけでは、線材の重要な条件が未確定で残ります。
長さは、基準点と許容差を組立図へ入れます。両端を含む全長、ハウジングの面間、加工前の切断長では、違うものを頼むことになります。分岐位置、両端の向き、ラベル、張力を受ける部分の保護、保護チューブも、取付に関係する箇所は基準を決めます。
ヒロセ電機の組立案内は、ハウジングの向き、圧着品質、適合する工具を扱い、製品別の手順や図面へ案内しています。[1] 今回のコンタクトと線材に、どの組立仕様と工具を使うかを伺います。別のコネクタ群の圧着高さや引張力の基準を転用しません。
導通した結果で、何が分かるかを決める
「電気検査済み」が何を指すかを伺います。Komax/Cirrisの試験機の説明は、導通、断線・短絡、抵抗の測定と、絶縁抵抗・耐電圧の機能を分けています。[2] 名称が違えば、同じ根拠にはなりません。必要な接続と、つながってはいけない箇所、方法と基準、納品時に残す結果を定めます。
導通だけでは、絶縁性能、指定どおりの線材、圧着の品質、機器で使えることまで確定しません。電気、寸法、外観、機械的な確認のうち何が必要か、全数か抜取りかなどの範囲を、技術担当と決めます。電子部品が接続される場合も含め、試験機の最大定格から製品の試験電圧を決めないようにします。
| 項目 | 依頼へ入れること | 回答で明らかにすること |
|---|---|---|
| 接続 | 依頼へ入れること両端の識別、見る向き、端子対応、未接続、分岐とシールド | 回答で明らかにすること正式な図面の版と、提案する変更箇所 |
| 材料 | 依頼へ入れることハウジング、コンタクト、線材、保護チューブ、ラベル | 回答で明らかにすることメーカー型式と、提案する代替 |
| 寸法 | 依頼へ入れること長さの基準点、許容差、分岐、向き | 回答で明らかにすること測り方と、未確定の寸法 |
| 組立品質 | 依頼へ入れることコンタクトと線材に適用する仕様、必要な根拠 | 回答で明らかにすること工具、工程の管理、合意した仕上がり確認 |
| 電気検査 | 依頼へ入れること接続表、方法、基準、対象外 | 回答で明らかにすること実施する検査、全数・抜取の別、記録 |
| 納品 | 依頼へ入れること数量、識別、梱包、仕向地 | 回答で明らかにすること初回試料の採用、ロット識別、変更時の扱い |
初回の試料を特定し、再注文へ版を引き継ぐ
初回は、量産前にどの試料と根拠で図面・検査範囲を確かめるかを合意します。試料を識別し、差を記録して解消します。確定した組立図の版、部品表、検査要件、認めた例外を一緒に残せば、再注文を写真や色の記憶に頼らず進められます。
段取りや工具、試料、通常の製作と検査、梱包、書類を、見積で分かる項目として伺います。線材やコネクタを変更するときの提案方法と、旧在庫の識別も決めます。最初の試料の採用を、未指定の後の代替まで認めたことにはしません。
図面や見本の情報、用途、数量、仕向地、不足している仕様をHAMへお知らせください。日本の供給者へ伺うことを整理し、見積の範囲を確認するお手伝いができます。既存のセンサや通電する機器の接続は、その型式の取扱説明書と技術担当で決めます。ここで扱うのは、定めた仕様の製作依頼です。
供給者へ渡す質問例
確認文面を開く
組立図の番号と版: 用途、仕向地、数量、再注文の予定: A・B側のハウジング、コンタクト、相手側の識別: 見る向き、キー・ラッチ、メーカーの端子番号: 端子同士の対応、未接続、分岐、接続箇所、シールド処理: 線材、導体のサイズ・構成、絶縁の仕様: 対より、シールド、チューブ、張力の保護、表示: 長さの基準点、許容差、分岐位置、向き: 適用する組立手順、工具、仕上がりの根拠: 電気検査の方法、基準、対象外、全数・抜取、記録: 初回試料の識別、採用する根拠、提案する差: 段取り・工具、試料、継続検査、梱包を分けた費用: ロット識別と、材料・工程を変更するときの扱い: 不足する条件と代替案を製作前に示してください。外観から接続を推定しないようお願いします。
出典
- Hirose Electric Americas — Getting connector assembly right
向き、圧着、工具、製品別ガイドと図面に関するHTML説明を参照。リンク先の動画は未視聴。寸法、圧着条件、認定を採用していません。
- Komax / Cirris — Easy-Touch Pro cable and harness tester
導通、断線・短絡、抵抗、絶縁抵抗、耐電圧の機能説明を参照。装置定格から製品の試験電圧、基準、抜取範囲、法令適合を定めていません。